2021年7月21日水曜日

四世跡目 本因坊道的

本因坊道的の墓(本妙寺)

 碁聖・本因坊道策には道策の五弟子(五虎)を始め多くの優秀な門人がいましたが、その中で跡目に選ばれたのが五弟子の一人、本因坊道的です。
 道的は寛文9年(1669)に伊勢国松坂で生まれ、元の名は小川道的。本因坊道策門下となると13歳で六段格となり「囲碁史上最大の神童」と謳われます。
 貞享元年(1684)に本因坊跡目になり御城碁に出仕しますが、翌年には御城碁で安井春知の先番に勝ったため寺社奉行は手合いを七段で進めるよう指示しています。
 19歳の頃には師匠である道策と肩を並べるほどの実力がありましたが、元禄3年5月7日(1690年6月13日)わずか21歳で夭折しています。
 道策は道的の死後、佐山策元を再跡目に立てますが、策元もまた25歳で亡くなり以降、臨終間際に道知を指名するまで跡目を立てることはありませんでした。
 本因坊道的の墓は、本因坊家の菩提寺、巣鴨の本妙寺にあり、同じ墓石には五世本因坊道知と棋聖(後聖)と謳われた十四世跡目・本因坊秀策の名も刻まれています。

【囲碁史スポット】

0 件のコメント:

コメントを投稿